

(願いが込められた色とりどりの短冊)
会場は、人、人、人の波の中を泳ぎながら進む感じだった。クロールのようにスイスイといきたいところだが、手足を動かしている割に進んでいませんね的な平泳ぎ状態で、なかなか前へ進めないもどかしさがある。初めて訪れた昨年は、着いた途端に小型扇風機を求めたが、今回はそれ程暑いと感じなかったのがせめてもの救いだった。記念写真を数枚撮り、お子さんの希望で映画鑑賞に行くという友人一家とは別れ、別行動で一人、平塚八幡宮へと歩みを進めた。屋台からの香ばしい煙と威勢の良い呼び込みの声を浴びながら黙々と歩く。人混みの中で歩きながら食べること、食べ歩きは好きではないので今回も見るだけの素通りだった。
目的地の平塚八幡宮は、平塚駅北口から大通りを真っ直ぐ歩いていくと、ほどなく歩道橋が見え、そこを渡れば目の前という好立地にある。駅から徒歩で10分もかからないのではないかと思う。

歩道橋から見える鳥居は、車のお祓い用の入口。その少し先に、一の鳥居がある。

一礼をして進むと、七夕用の笹と風鈴が出迎えてくれた。

今回は、こちらの「神馬」に会いに訪れた。友人に教えられて一度、訪れてはいたのだが、その時は池に集う生き物たちを眺め境内の気を感じることに集中し過ぎたために、神馬の存在は頭からすっかり抜けており、馬のいななきが聞こえて慌てて向かったものの既に休憩時間に入り、あと一歩のところで会えずじまいだった。


神馬に会える時間は、午前10:00-12:00 、午後13:30-15:30(または13:00-15:00)となっている。今回は、午後一に待ち構えていたため無事に会うことが叶った。先に牡の東風(こち)が出ていたが、落ち着きなく扉の向こうを見つめては、「おーい、まだなの?」「はやく出ておいでよ!」と、牝の皐月(さつき)に呼びかけるかのように、時折いなないていた。


皐月が登場すると、まるで安心したかのように、通り過ぎるのを、ただじっと見つめていた。

ああ、家族なんだな、と思わせる、その真っ直ぐな眼差しに温かみを感じながら、一部始終を見ていたこちらは、ほっこりした。「馬は群れで暮らす動物なので、とても仲間意識が強く、親しい馬が見えなくなると鳴いて呼んだり、出てくるのを待ったりすることがあります。」という説明をAIがしてくれた。この後、今年1月には、 厩舎から戻る途中、一緒に放牧している牝馬の皐月が先に帰っていなくなったことに興奮し、職員の手を離れて脱走してしまっていたことを知った。国道を颯爽と駆け抜けていく様がネット上にアップされているのを見たが、神社の方が連れ帰るまでの10分間、何事も無かったのは幸いであった。また今年4月には2頭の間に、めでたく雌の子馬が誕生している。 八重桜が咲く時期であること、「八幡宮」と令和8年の「八」、そして末広がりで数多くの幸せに恵まれるようにとの願いが込めれ、「八重(やえ)」と命名された。何とも素敵な名前だ。茶色と白の毛並みで、その愛くるしい日々の姿は、神社のInstagramや Facebookで確認することが出来る。これで神社に参拝に来る方の幸せも益々増えるに違いない。



(皐月)
今回、無事に人参をあげることができたが正面から歯を剥き出したお顔に不覚ながらも笑ってしまった。

スタッフの方が着用している、オレンジ色のシャツが気になり記念に欲しいなと思ったが、どうやら一般には販売されていないスタッフ専用のようで少しがっかりした。


池にいる鯉、亀、アヒルなどを眺めながら、神社を後にした。また機会があれば是非とも訪れたい場所の一つが出来た。

(またねー)
