花鳥風月

〜日々を彩る風鈴花の365日〜

Heart to heart

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身の回りの片付けをしていた時に、ピカピカのハートのイヤリングが、忘れないで、捨てないで、と光を放ってきました。黄金色です。

10代、20代と大振りのイヤリングをして着飾っていた私ですが、男性の目を引くようにと付けていたのではなく、お洒落をするのが好きだから自然と付けていました。自分を楽しませるためでしたが、いつの間にか生活に追われるうちに、自身が24時間体制の介護をして家の中に籠もりがちであったように、イヤリングたちも箱の中にしまわれたままとなっていました。

懐かしさもあり手に取って眺めていると、大きなハートの上に、ちょこんと小さなハートが乗っている形に、「これはまるで、恋!」と思わず呟いていました。小さなトキメキから始まった淡い気持ちが、目で追いかけ姿を探し、日を増すごとに好きという気持ちが大きな確信となって心に広がっていき、高鳴る鼓動に息が詰まるくらいに、心をいっぱいに満たしている、その恋による気持ちの変化を代弁しているように思えたのです。

手から耳へと、本来の在るべき場所に戻ったイヤリングは、「恋か、、、」と溜め息をついた私に「恋する気持ちを閉じ込めたり忘れたりしてはダメ!」と訴えかけるように揺れてきました。

頬を刺すように吹き続けている北風が心に染み、温もりを求めて見上げた空には、遥か彼方に位置しながらも寄り添うように光を傍に投げかけ続けている月が、「心の奥からジーンとあったかくなるもの、それが本物の恋愛」と静かに語りかけてきました。

ハートとハートが呼び合い手を繋いでいる状態を本物の恋愛に重ね合わせ、それを想像しただけで、ほっこりして自然と温かい気持ちになりながら、世界中の人が、心の奥からジーンと、あたたかくなる恋愛をしていますようにとの願いを月光にのせた夜でした。これで幸せを感じられた私は、kiroro『冬のうた』を口ずさみながら、どんな寒さも乗り切れそうな思いがしました。幾つになっても本物の恋愛は出来ると信じて。

ありがとう、ハートのイヤリング〜!そして、このハートを届けてくれた過去の自分にも、大きく、グ〜!

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