箱根サイクリング その六 〜白龍神社〜
九頭龍神社を後にし次に向かうは
同じ園内にある白龍神社である。
緑の中、コンクリートで、ややでこぼこした道を進む。
何が何だか分からないが、意思とは関係なく、突然
ハンドルを取られるようにして、自転車ごと生け垣の
中へと突っ込んで行った。
ズサササササッ、ガッチャン、ドスン。
もの凄い音を立てて、自転車ごと地面に叩きつけられると
両膝に鋭い痛みが走っていた。
「ぶはははははっ。」「あはは。」
後方でカップルの笑い声を耳にし、一方で「大丈夫か。」
という声を聞きながら、「はい。」と痛みを堪えつつ
立ち上がり、恐る恐る膝へと目をやると、周囲が青紫色に
腫れ上がり、大々的に擦りむいていた。当然出血していた。
絆創膏が、みるみる赤く染まっていく。
あ〜あ、やっちゃった。こんなに酷い擦り傷は、体操着を着て
鬼ごっこの鬼をやった時に躓き、左右の手を繋いでいたために
両方から砂利の校庭を引きずられる格好となって、両膝が血で
真っ赤に染まった小学生以来・・・。
等と冷静に過去を思い出しながら、何故転んだかを考えていた。
スピードを出して急にハンドルを曲げたからバランスを崩した
のだろうという結論に至ったが、引っかかる。まぁ起こして
しまったことは天命だったのだと大事に至らなかったことを幸い
と思いながら、又、これが車の来ない園内でよかったと思いながら
自転車を近くに停めて、無事に参拝を終えた。
白龍神社もパワーが強いと聞く。何となく分かるような気がした。