箱根サイクリング その八 〜箱根神社へ〜
無言で、ただひたすら大好きな、おにぎりを頬張り
温かい日本茶を頂くと、静かにパワーが漲ってきた。
兎に角ここまで来たら行くしか無い、と真っ赤な紅葉
を前に写真を撮る事も忘れ、そそくさと後にする。
しばらく行くと、眼下に立派な「平和の鳥居」が見えた。
箱根神社である。過去に、これほど恐怖を感じて訪れた
ことはなかったため、着いたことへの安堵感が広がる。
有り難い。まさにそのような心境で御本殿へと続く石段
を見上げる。神社に階段はつきものであるが、先程から
膝を曲げると痛みが走る状況下に、ええい、これも一つの
試練、と一歩を踏み出す。階段を上って行くと御朱印を
頂ける、お札所と第4鳥居前へと出る。
御朱印帳を預け、第4鳥居をくぐり、老杉の大木に囲まれた
九十段あると言われる石段を上がる。この上に御本殿がある。
鬱蒼とした、その雰囲気も手伝ってか、いかにも長い道程に
感じられる為、溜息をつかれるご婦人方も見受けられるのだが
意外とあっと言う間に着くので恐れるほどではない。
幸い、痛みよりも歴史を感じながら楽に上れた。
月次祭の日であり、また七五三や結婚式などのお祝い事で
賑わい、長い列が出来ていた。