ゴールデンウイークは・・・
風薫る5月に
さぁ、出かけよう、と予定を立てていた4月末の出来事。
夕方、両手に荷物を抱えた状態で駅の階段を降りていた。
ホームには既に電車が停車中であった。急がなくてはと
気が焦っていたのは覚えているが、気付くと自分は階段の
中央部にいるのに、片方の靴だけがホームに転がっていた。
自分に何が起こったのかよくわからないまま、靴を見て
素敵な男性が拾ってくれるのでは、と淡い期待を抱くも
子供が笑って走り去り、カラスが鳴いた夕暮れだった。
左右に傾きながら階段を降り、何とか靴を履いたものの
次の瞬間、激痛が足を襲った。恥ずかしい気持ちが勝り
靴を履くまでは認識していなかった痛みが駆け抜ける。
「動けない...」
笑うことも出来ずに、その場にうずくまってしまった。
完全なる捻挫に
生命が勢い良く育ち輝きを増して行く大型連休中は
内省するかのようにエネルギーをためる日々となった。