にゃんこは見た!
「家政婦は見た」風
私は、知っている。猫のミィという、いたずらっ子が
何と45センチの段ボール箱で作られた囲いを乗り越え
脱走をはかったという事実を!猫なら何てことはない
高さだニャ、などと言うなかれ。彼女は、後脚が不自由、
つまりは飛び上がれないのだ。前脚の力と根性で、その
難攻不落と思われた囲いを這い上がり、見事、脱出に成功した。
自由の身となったものの誤算もあった。水などの食料は全て
囲いの中に残してきてしまっていたのだ。再び段ボールを登る
などという体力は、もう残っていない。喉が渇いても、お腹が
空いても、飼い主の帰宅まで静かにジッと待つしかなかった。
ミィが元気に遊び回るので、楽しく賑やかな日々ですが
勢い余って引きずって歩いている後脚が椅子などに
思いっきり、ぶつかることもしばしばで、怪我をしないかが
一番の心配事です。考えた結果、目が届かない日中や夜間は
囲いの中に入れておくことにしました。実験として段ボール箱で
囲いを作り「いい子にしていてね。」と、その中で留守番を
させてみたのですが、何と、帰宅時にミィの姿がありません。
いつもなら、「ミィちゃ〜ん♪ ただいま!」と言うと
「ニャ〜」と可愛く返事をしてくれるのに、静まり返っています。
しばらくして、段ボールの中に、いじけるように丸まっている姿を
発見しました。後脚を使えない着地は、かなり痛かったことでしょう。
怪我をしていないかを確認した後、すぐさまご飯にしました。
暴れてお腹も空いていたのでしょう。普段は少し残す一皿を
ペロリと平らげ、いつものようにグルグルとご機嫌になりました。
でも、まさか45センチを飛び越えるとは思いませんでした。
私が椅子に座っていると、膝を下からジーっと見上げている様子は
確かに「そこに上がりたい」という意思が見えますが、それが出来ない
ミィは、椅子の下に置いたお座布団の上が定位置となっています。
段ボールを乗り越えたその日の夜、新たな囲いが届きました。
赤ちゃん用のサークルで「サークル BEAR ZONE」という商品です。
これなら・・・!うーん・・・。
そのうちにまた、どうにかして飛び越えちゃうのかしら。