花鳥風月

〜日々を彩る風鈴花の365日〜

花びらのおもい

 

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気付くと桜が咲いていました。

この時期おすすめのピアノ曲は

平井康三郎氏の幻想曲「さくら さくら」です。

桜の花びらの舞いを追いかけるような気持ちで毎回演奏します。

 

ピアノと向き合う時、「心」「技」「体」を大切にしています。

「心」は感性、「技」は技術です。この2つは幼少からの年月により

自然と身に付き心がけてきたことだと思うのですが「体」については

何となくという感じでした。練習嫌いの私が1曲にかける練習量は

圧倒的に少ないと思います。最近その少ない練習量で、いかに弾ける

ようになるかを考えたところ、「筋力の強化」に思い至りました。

日々の練習なく久々に鍵盤に向かうと、やはり指が疲れてきます。

そこで、筋力を鍛えてみたらどうかと思ったのです。

思ったことは試してみるのがモットーの私は、1年程全くピアノに

触れずに、只管「筋力強化」に励んでみました。もちろん自己流で

ジム等には通わずです。日々の行き帰りの道すがら10キロ前後の

荷物を引いたり両肩に担いだりする、という単純なものでした(笑)。

やや大きめのキャリーケースを毎日、持ち歩きました。

舗装された道だけでなく砂利道も引きました。駅の階段等で手に持って

運ぶ運動は決して楽なものではなく、もちろん毎日ですので目立ちます。

恥ずかしいという気持ちよりも、重くて道の途中で投げ出したくなった

時もままありますし、途中でタイヤが擦れ切って壊れもしました。

それでも続けました。自分で決めた目標のために。結果、思い通り

楽に弾けるようになったのですから、ひとしおです。以前と比べると

練習量に関係なく疲れなくなってきたのは有り難いです。

 

ピアノを「弾く」のに随分遠回りをしましたが、全ては目指す演奏のため。

私は自身に誓ったことがあります。「好きな人の為に全身全霊で弾く」。

自分が「今」と思ったら後悔なく弾けるように、いつかの未来のために。

そして、苦しい修行のご褒美に弾きたい曲をずっとあたためていました。

ショパンやリスト等、過去の作曲者のものばかりがレパートリーですが

そろそろ現代も入れたいと思い選んだ曲は、X JAPANYOSHIKI氏作曲

ピアノ協奏曲ハ短調「ANNIVERSARY」。

私らしくドラマチックに甘美に盛り上げ強く優しく弾きたいと思います。

桜に例えれば、花そのものの想いだけではなく

花びらの想いも含めて表現するような感覚で

はらはらと舞う花びらに魂の輝きをうつす様に。

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