トマムで清々しい空気の静かなる夜明けを迎えた。
前日に発表された雲海出現率は、40%との予報。
昨年夏に突如、「雲海テラスで雲海を見たい!」
と思い立ち、その思いをあたため、気持ち一つで
北海道へと飛んだ今回の旅。いよいよ小さな夢を
叶える運命の瞬間が訪れようとしていた。
4時に起床し5時には外へと飛び出した。
スキーウエア着用でもいいのではないかと思う程
外気は頭がキンキンしてくる冷え込みようだった。
しかし、その冷たさを忘れ見入る光景が眼前にあった。
まるで山の冷気が漂う如くに雲海が広がっていたのだ。
「ヤッホー」の代わりに「やった〜」と叫びたくなる光景。
大地の厳かな空気に言葉はなく心が透明になるのを感じた。
ロープーウェイから朝日と小さな雲海を眺める空中散歩。
一面の銀世界と雲海とのセットの眺望に何とも幸せな時。
四人乗りで居合わせた旅行者同士で、歓声と溜息と感謝。
素敵な旅になる! そして、やはり、私は運が良い!
力強い日の光を浴びながら確信した旅の2日目の朝。
笑顔と感動を連れてきてくれた、雲海と朝日に乾杯。