花鳥風月

〜日々を彩る風鈴花の365日〜

素敵なお月見

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 雲一つない、お月見日和に恵まれた昨夜、

中秋の名月となった十五夜を心行くまで

堪能された方も多かったのではないでしょうか。

私は猫のミィと窓辺で月光浴を楽しみ

月明かりの下で眠りにつきました。

 

一人、高台となっている空き地で月を眺めていて

ふと、小さい頃に読んだ本を思い出しました。

小さなねずみが夜空に浮かぶ月を眺めて

大きいチーズだな、美味しそうだなと、何とかして

そのチーズを食べようと屋根に登るのですが

近付くことが出来ずに、日増しに欠けていく様を見て

誰かに食べられているのだと嘆くお話です。

挿絵として載っていた、ネズミの後ろ姿も

何とも言えず可愛らしくて心に残っています。

 

今、こうして観ている月は、光の当たり方で

満ち欠けがあるように見えるだけで、実際は

まぁるい球体のままなのだという真実を前に

自分自身も満ち足りた穏やかな微笑みのまま、

素直で真っすぐな自分の心を偽ることなく

ありのままを受け止め輝かせようと思いました。

 

常に自分に心からの笑顔を向けることが出来ますように。

そんなことを誓いながら月を眺めていたら、夜風が草花に

お辞儀をさせるように、サーッと通り過ぎて行きました。

「風たちぬ」・・・。

心が洗われ自身が新たに生まれ変わるような

月光の中で踊り出したくなるような

そんな素敵な十五夜でした。