素敵なお月見
雲一つない、お月見日和に恵まれた昨夜、
中秋の名月となった十五夜を心行くまで
堪能された方も多かったのではないでしょうか。
私は猫のミィと窓辺で月光浴を楽しみ
月明かりの下で眠りにつきました。
一人、高台となっている空き地で月を眺めていて
ふと、小さい頃に読んだ本を思い出しました。
小さなねずみが夜空に浮かぶ月を眺めて
大きいチーズだな、美味しそうだなと、何とかして
そのチーズを食べようと屋根に登るのですが
近付くことが出来ずに、日増しに欠けていく様を見て
誰かに食べられているのだと嘆くお話です。
挿絵として載っていた、ネズミの後ろ姿も
何とも言えず可愛らしくて心に残っています。
今、こうして観ている月は、光の当たり方で
満ち欠けがあるように見えるだけで、実際は
まぁるい球体のままなのだという真実を前に
自分自身も満ち足りた穏やかな微笑みのまま、
素直で真っすぐな自分の心を偽ることなく
ありのままを受け止め輝かせようと思いました。
常に自分に心からの笑顔を向けることが出来ますように。
そんなことを誓いながら月を眺めていたら、夜風が草花に
お辞儀をさせるように、サーッと通り過ぎて行きました。
「風たちぬ」・・・。
心が洗われ自身が新たに生まれ変わるような
月光の中で踊り出したくなるような
そんな素敵な十五夜でした。