花鳥風月

〜日々を彩る風鈴花の365日〜

最近のミィ

昨日、10日ぶりにクリニックへ。

夕刻の幾分涼しい風を浴びながら、ミィと歩道を歩いた。

犬猫専用のキャリーに乗せられた途端、病院に連れていかれることを察知し

ソワソワ動き出し、いつもと違う不安気な声で鳴き始めるミィ。

決まって、敷かれたタオルをカキカキし、顔を潜り込ませて身を潜める。

ミィの精一杯の抵抗、拒否行動だと分かるけれど、腫れてしまった膀胱を

そのまま放置しておくことは出来ない。飼い主にとっても苦渋の選択。

ミィが先月緊急入院したのは、膀胱炎が主な原因だった。あの時のように

目も当てられないような悲痛な苦しみを二度と繰り返させたくはない。

自分の力で尿を排出できないミィは、膀胱内の細菌も自然と押し流すことが

出来ず、結果、常に細菌が繁殖してしまうという危険に晒されている。

風船のように膨らんでいる膀胱を、毎日3〜4回手で押して尿を出す

圧迫排尿は、慣れると難しくはないものの、何とも言えない気持ちになる。

近頃では、感触、尿の出方、色合い、ミィの様子などで、膀胱がよろしくない

状態にあることを素人なりに分かるようになってしまった。それがまた悲しい。

 

膀胱が腫れ、痛がって排尿をさせてくれない旨を伝えて先生に診て頂く。

「弱ったなぁ・・・。」頭を抱え込む先生。やはり尿に血が混じっていた。

そして、効く薬が限られてきているとのこと。つまり、膀胱内に菌が繁茂し

効く薬が無くなってしまうと、もう打つ手が無くなる、とのことだった。

「先生、それはつまり、死に至るということでしょうか?」恐る恐る

尋ねてみたが返答を聞くまでもなかった。首は静かに縦に振られていた。

私は今にも泣きそうな顔をしたのだろう。先生は視線をそらさなかった。

ひと呼吸おいてから、「何か手だてはないでしょうか。私の圧迫排尿の

やり方がまずいのでしたら、毎日でもこちらに通います。やれるだけの

ことはやります。」先生は難しい顔をしながら、それでも思いやった目で

説明してくださった。やり方の問題ではなく、既に膀胱が変形してきており

それは手術で治せるような域ではないこと。前回の薬の説明と、その他に

効果的な薬の種類、副作用の危険等、そして水を沢山飲ませて、兎に角

尿を多く排出させることなど。薬の副作用による身体への負担をきちんと

考慮に入れて説明下さるのは、大変親身だと感じ、又有り難くも思った。

ともすると薬第一になってしまい、副作用の説明まではいたらない獣医も

中にはいるからである。とりあえずは、1週間、薬を増やして様子を見る

ことに決まった。今朝から2種類の錠剤を2回飲ませているが、飲んで

くれたと思ってよく見ると、床に吐き出していた。それもそのはず、かなり

苦いらしい。そうして嫌がる事数回、やっとの思いで飲み込ませる。そして

すぐさまシリンジで水を6mlは飲ませなければならない。飲ませる時は

ほぼ強制的に口を開けさせるので、何だか罪悪感を感じてしまう。

朝晩と、その作業を続けなければならないのは不憫ではあるが、ミィのため

というかすかな期待を込める。けれど、この先、良くなるという保証は

全くなく、むしろ悪化を防ぐ程度の小手先の治療法であることを理解して

いるので、それがまた何とも歯がゆく、遣る瀬ない思いが胸に広がる。

 

痛みも苦しみも悲痛な思いも、せめて少しでも共有し和らげることが出来

ればいいのに。私がミィに出来る事は、ほんの些細なことでしかない。

こんなに、こんなにも可愛く愛おしいミィとの時間が、あと、どれほど

残されているのか分からないけれど、時間の長短ではなく、心から

精一杯、ミィを愛して、ミィとの時を刻んでいこうと決めている。

悲痛な思いよりも、ミィと過ごせる時間に感謝して共に生きよう。

 

 

飼い主がメソメソしていては、ミィも悲しくなってしまう。笑顔、笑顔。

さぁ、お待ちかねの、ご飯タイム。彼女は、スープパウチがお気に入り。

ご飯タイムは大いに盛り上げるために、歌いながらあげることに

している。朝は、となりのトトロバージョンで「ご は ん、ご、は ん♪」、

夜は、ルパン三世バージョンで「ご飯、ご飯〜♪」と歌い分けている。

 

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 遊び疲れて夢の中。何故か、プチプチとともに・・・(笑)。