花鳥風月

〜日々を彩る風鈴花の365日〜

あずき君の新たな日に

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保護した3匹のうち唯一男の子だった、あずき色の肉球を持つ猫

あずき君は、新たなご家族の元へと昨日、引っ越していきました。

 

懸念されていた台風の影響もなく、梅雨の晴れ間が広がる

気持ちの良い朝を迎えて、あずき君の新たな一歩とこれからの

日々が幸せ色に包まれることを確信し、ホッと胸を撫で下ろし

ながらも、ほんの数週間とはいえ、目紛るしく変わる表情や

日々の成長していく愛らしい姿を、次々と変わる車窓の眺めの

ように思い起こしながら、届けた後の帰路はやはり、ホロリと

胸に込み上げてくるものを感じずにはいられませんでした。

そんな私の思いを空が代弁するかのように

ひとしきりの雨が道を濡らした午後でした。

 

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いとしい、あずき君へ。

 

いつの間にか母の足元へと寄ってきて、「ニャー」と声を

かけた君は、仔猫ながらよく出来た判断だったと思います。

逃げずに、母をその円な瞳で真っすぐに見上げたあの時に

君の人生は、幸せへと一直線に結ばれました。おめでとう!

 

やんちゃが過ぎて母を困らせ注意されたこともありました。

叱られても反抗することなく、じっとこちらの顔を見つめて

その後大人しくしていた君は、とても利口な子だと思います。

私が帰ると寝ていても起き上がってきて、直ぐに肩の上へと

よじ上ってきてくれましたね。肩乗り猫は君が初めてでした。

「あず〜♪、あずき〜♪」と呼ぶと、肩の上で得意気に尻尾を

振っていた君のぬくもりとその可愛い顔をずっと忘れません。

 

これからは、新しい家族の元で、あずき色に輝いて下さい。

どこまでも、君を一番かわいがり愛してくれるその家族を

君も、心から信頼し真っすぐに元気に歩んでいって下さい。

次第に凛々しくなってきてどこまでも愛しい、あずき君へ。

 

 元飼い主である風鈴花より

 

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